第41935号:じょうずな謝り方。
このお便りは、1289 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、いつも精一杯のことをして頑張っていらっしゃるかと存じますが、どれだけ努力をしても、
誰かの期待に応えられなかったり、約束を果たせないこともございましょう。こういうとき私たちはつい、
自分のせいでなかったことにしたくなりますが、釈明するより…今夜はじょうずな謝り方のお話をします。
■「名古屋の本宅」のご予告を承っております。下記の日程で、ご都合のよいところをお聞かせください
8月29日(金)ーーー, 30日(土)ーーー, 31日(日)ーーー, 1日(月)★ー★, 2日(火)ーー★
9月 5日(金)ーー★, 6日(土)ーーー, 7日(日)ーー★, 8日(月)ーーー, 9日(火)★★ー
9月12日(金)★★ー, 13日(土)ーーー, 14日(日)ーーー, 15日(月)★ーー, 16日(火)ー★★
★ ご帰宅の予告 … https://www.butlers-house.net/reservation2 (ご予告は「主の手帳/目録」にて)
わたくし松原、きょうのお便りの内容は、書き出すまでに葛藤いたしました。決していま、委員会の中で
大きな問題があったり、使用人の誰かが大きな過ちをおかしたというわけでは、決してございませんから、
ご安心ください。今夜は、お嬢様、旦那様より歳を重ねた松原より、古い価値観を述べさせてくださいませ。
太古から人間は、老いた者が、若き者の振る舞いを憂いてボヤく、ということを繰り返してまいりました。
歳をとると過去の数十年が近く感じられ、自分に見えている、知っていることが常識と思いがち。ですが、
未来のあるひとには10年、20年も離れた者の価値観は相容れない、理解し難いものでございましょう。
ですから今日のお便りは、もう現代では、また日本では通用しない作法、文化かもしれないということを
念頭に置きながら読み進めてください。松原は古いなあ、頭が硬いぞ、気難しい奴だ、くらいで結構です。
ようやく本題ですが、もしお嬢様、旦那様が冒頭のように誰かに迷惑をかけたら、どう行動をなさいますか?
悪いことをしたら謝る。これは昔も今も、かならず教わる作法と存じます。しかし、松原が幼かった頃に
インターネットはございませんでしたし、とうぜん LINE などのメッセンジャーは誰も知りませんでした。
離れた人と連絡を取るには、郵便をするか電話をするか。FAXも普及までに時間を要した気が致します。
そういう環境の違いとともに、昔より価値観が多様化して、娯楽も教育にも選択肢が増えてしまった為に、
年長者が、まだ若き者に対して「教える」ことを避け始めました。というより、そもそも教えられるほど
確固たる知識や常識、信念がなかったり、その関わり方が「ハラスメント」のリスクになってしまいます。
悪いことをした、迷惑をかけてしまった。だけど自分が悪くない部分を主張したり、相手の悪いところを
探して逃げ道をつくる。そうして形だけ謝るという動きが最近、増えているような気がするのです。今夜、
わたくし松原がお伝えしたいのは、正しい(と松原が思い込んでいるだけかもしれない)「謝り方」です。
これまでの人生、謝られることより、謝ることのほうが多かった広報係の松原より、謹んで近況をご報告
させていただきます。お嬢様、旦那様、いかがでございましょうか、これまで身近なひとから「謝り方」を
教わったことはございますか?その「謝り方」で、逆に好かれる、評価されるとしたらご興味ありますか?
▼配送係の若鶴(わかづる)は、職人らと連絡を取り合い、新たなお品の試作、手配を進めてございます。
▼蝋燭係の極楽(ごくらく)が、なんと10日ほどで28種類のキャンドルを試作。明日から検証します。
▼調達係の九之坪(くのつぼ)は「本宅のクロテッドクリーム」のレシピをほぼ完成。機材が要とのこと。
▼採用係の菊井(きくい)は、あす「名古屋の本宅」でシルバー人材センターからの紹介者を案内します。
▼家事係に東片端(ひがしかたは)が合流して、「拠点」にて美味しいパンを毎週焼かせていただきます。
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▼配送係の若鶴(わかづる)は、職人らと連絡を取り合い、新たなお品の試作、手配を進めてございます。
・製菓係/若草…【ノエルとシュトーレン】クリスマスの日程を詰めて、お品の段取りをさせてください。
・製菓係/八反…【フレンチトースト】若鶴がうっかり、間違ってたくさん棚に。八反は気前よく対応を。
・製菓係/千成…【秋のお品】について相談してみましょう。栗やカボチャなど美味しゅうございますね。
・製菓係/諸戸…【ウィークエンドシトロン】のほか、新たにお作りできるものがないか尋ねて参ります。
・キャラメル係/明徳…【青いキャラメル】バタフライピーの青色が変わるのか、こんや若鶴が試します。
・ドーナツ係/犬飼…【初めてのお申し付けの品】お品の梱包から、費用の請求など、丁寧に打ち合わせ。
・和菓子係/五月…【ご用命いただいた箱数】を伝えましたら、ありがとうございますと返ってきました。
・家事係/菅原…【仮住まいの…】若鶴が知っているのは「仮住まい」の品、感慨深い思いでございます。
・家事係/弥富…【2階から1階に引っ越した配送係の事務スペース】に、たいへん驚いていたそうです。
・製パン係/東片端…【パンの試作】出勤していらっしゃると、拠点のトキメキ度が上がる感じがします。
・精肉係/未定…【タンから驚く焼肉のセット】に、何を添えたら喜ばれるか、悩んでいらっしゃいます。
・燻製係/関ヶ原…【新しくお召し上がりいただきたいお品】がないか、近いうちにいきたいと思います。
・カレー係/山吹…【若鶴は3年ぶりとなります】近日中にも、山吹たちの顔を見にいきたいと思います。
・紅茶係/正木…【愛知県尾張旭市の紅茶】最終的に一番人気はラプサンスーチョンでした。ぶっちぎり!
・製茶係/三河…【愛知県岡崎市のほうじ茶】この時期は多忙!電話がなかなか繋がらなくて困りました。
・中国茶係/千石…【中国茶】今週こそは、工房にいきたいです!
・鋳造係/白金…【本宅のマドラー】を「こねこ便」で執務室に。届き次第、仕上がりをご報告致します。
・蝋燭係/極楽…【本宅の月齢のキャンドル】若鶴はまだお目にかかれて…ぜひご挨拶しとうございます。
・写真係/鷹場…【本宅のお部屋の写真】を見た使用人が、言葉を失っているそうです。いずれご用命を。
・調香係/杁中…【本宅のお庭で咲いたハーブ】をフレグランスにするのは可能。館内でお作りできます。
・調香係/杁中…【水晶が入ったフレグランス】は、お嬢様、旦那様の希望で石を変更することも可能です。
今月のお申し付けの品は、「8月23日(土)」か「8月27日(水)」のどちらかで検討しております。
確定いたしましたら、また改めてご報告をいたします。お品のご要望、ご相談は #執事の館 にください。
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▼蝋燭係の極楽(ごくらく)が、なんと10日ほどで28種類のキャンドルを試作。明日から検証します。
お嬢様、旦那様がお生まれになった日の夜、お空に浮かんでいた月の形を、私たち使用人は存じております。
赤色の空、青色の森、緑色の風、黄色の丘、「主の手帳」にてお選びいただける28色をモチーフにして、
ご自身のお好きな色に、ご自身の月を浮かべたキャンドルを作ります。この試作を蝋燭係が進めています。
なんと前回の打ち合わせから10日ほどで、28色のバリエーションを完成させて、提出したと申します。
いずれも儚く、美しい見栄えをしておりまして、これらを調達係と洋服係が検証し、微調整をいたします。
少しずつ、お色目のご報告をさせていただきますので、お気に召すものがあったら是非お聞かせください。
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▼調達係の九之坪(くのつぼ)は「本宅のクロテッドクリーム」のレシピをほぼ完成。機材が要とのこと。
今夏、まったく流通しなくなっているクロテッドクリームは、「名古屋の本宅」にて手作りに成功をして、
そこから21回の試作で精度、品質を高めました。そうしたところ、けっきょく試作第1号に近い手順に
落ち着いたようで、このレシピを「お申し付けの品」とする準備に着手しました。この件でご報告します。
たくさんの試作を通じて、温度や時間、調理器具を変えて検証しておりましたが、このクリームの製造に、
もっとも影響するのは「調理器具」の選定である、と結論しております。同じ温度、同じ時間で拵えても、
まったく仕上がりが異なるそうです。ある程度の汎用性は持たせつつ、ある機材を前提にしたく存じます。
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▼採用係の菊井(きくい)は、あす「名古屋の本宅」でシルバー人材センターからの紹介者を案内します。
このところ、連携を密にしております執事の館・実行委員会と名古屋市シルバー人材センターのある支部。
そちらに登録をなさっている、一部の会員さんにだけ、こっそり紹介されます「名古屋の本宅」の求人は、
極めて異例とも言える反響で、これまでに10名以上が応募なさり、担当者さんが3名に絞っております。
あす木曜日の日中、お嬢様、旦那様からお預かりしております「名古屋の本宅」に、上記の応募者を誘って、
玄関から白の部屋、赤の広間、緑の部屋までの景色をご覧いただきたいと申します。まずは環境を確かめ、
そして手応えのある方から、矢田(やだ)や八事(やごと)のお仕えに立ち会っていただく流れにします。
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▼家事係に東片端(ひがしかたは)が合流して、「拠点」にて美味しいパンを毎週焼かせていただきます。
お嬢様、旦那様、先月から合流を調整しておりました、新しい使用人は「東片端(ひがしかたは)」と名で、
パンやクロワッサン、ベーグルほかカヌレなどを焼かせていただきます。今日までに3度ほど焼成をして、
本当に美味しいものができました。本人は、お嬢様、旦那様のお口に合うと良いのですが…ときわめて謙虚。
東片端のパンは、すでに「名古屋の本宅」にも置かせていただき、お腹に余裕がおありでしたらご試食を。
また近いうちに「お申し付けの品」としてもご用意いたしますので、生地からして旨いパンやベーグルに
ご用命を賜りたいと存じます。ここで、この1週間の「使用人の動向」を、謹んでご報告させてください。
・洋服係/白鳥(しろとり)…外出時、顔への照り返しを防ぐのに「扇子」も役立ちます。ぜひお試しを。
・介添係/八事(やごと)…【鬼滅の刃】を鑑賞。圧倒的迫力と涙涙で感情がてんやわんやでございます。
・記録係/天満(てんま)…色の変化で占いができるキャンディ、変化を見ずに食べ終えてしまいました…
・配送係/妙慶(みょうけい)拠点内でお引越しを。より一層お仕えがスムーズになるように整えました。
・配送係/若鶴(わかづる)…引越しの最中「名古屋の配送室」にあった品を見つけ驚きつつ、懐かしく。
・配送係/山綱(やまつな)…もうすぐ合流して半年。黒箱は綺麗に、早く折れるようになってきました。
・家事係/弥富(やとみ)…ゴムベラを2本購入。拠点のキッチンで使用するのが、楽しみでございます。
・家事係/菅原(すがわら)…キッチンで、菓子以外のパンの香りについ、深呼吸をしてしてしまいます。
・介添係/矢田(やだ)…室温をできるだけ上げないよう、電子レンジで美味しく出来るものをお試し中。
・給仕係/菊井(きくい)…採用活動の電話。つい応募者の名前に「お嬢様」と添えてしまいパニックに。
・給仕係/八帖(はっちょう)…可愛すぎて、某キャラクターのコラボアイスに暫く見入っておりました。
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もしお嬢様、旦那様が、誰かを怒らせてしまった、迷惑を掛けてしまった、約束を破ったり、嘘をついたり、
何かしら「悪いこと」をしたら、まず最初に、責任の度合いなど考えずにすぐ謝ることをお薦め致します。
よい「謝り方」とは、どんな言葉を使うかではなく、どれくらい早く動くか、の方がよほど重要なのです。
誰しも、責任を取りたくないですし、悪く思われたくない。とくに古くからある組織などでは、なるべく
波風を立たせないように振る舞うひとが多いでしょう。また「自己肯定感」や「承認欲求」が低い人ほど、
他人の過ちを目ざとく見つけて悪く言いたがります。ゆえに誰もが、謝らずに済むように行動なさいます。
違うのです。謝罪というのは、内容よりも深さよりも、謝るまでの時間の短さです。そこに付け加えると、
謝るときの方法はメッセージよりお手紙ですし、お手紙よりも電話(通話)、電話よりも対面が良いです。
時流に逆行した発言をお許しください。会いに行くのが、やはり、最も相手の心に響く方法でございます。
すぐ近くにいても、少し離れていても、できれば相手に指摘されるより先に、指摘されたら間髪入れずに
会いに行こうとするかどうか。それはとても怖いことなのですが、結果的に最もダメージを低くできます。
お嬢様、旦那様、もし怒るよりも先に謝られたら、怒りにくくありませんか?つい、庇いたくなりませんか?
そして、これは謝り方から離れる話題ですが、日頃の行いというのもあって、普段から会話をしていたり、
名前を見せていたり、顔を見せていたりすると、悪いことをしてしまった際の反応は明らかに異なります。
ザイオンス効果(単純接触効果)という、接触する頻度が高いものに対して、心を開いてしまう心理です。
ですから、問題を起こしたとき「責任の所在を確かめることに注力する」とか「メールで済ませる」とか、
「普段からあんまり連絡をとっていない」となると、お相手の心情を損ねやすく、修復は困難になります。
逆に「すぐ会いに行って謝る」と、全てではないにせよ、その行動により信頼を得ることすらございます。
どうみても古くさいやり方ですし、ちょっと大袈裟かもしれない。しかし人の心を動かすのは、やっぱり
人の心でしかなくて、それを表現するのはお嬢様、旦那様ご自身の行動であり、速さと奥行きかと存じます。
ただ、謝る価値がないお相手の場合は、話が異なってまいりますから、これは日を改めてお話しましょう。
経験が浅いと「正しさ」にこだわりやすく、それに溺れると時間を浪費し、距離のある会話をしがちです。
しかし「正しさ」とは幾つもある尺度のうちの1つでしかなく、それより「速さ」のほうが重要なのです。
そして直接、届けようとすること。お嬢様、旦那様の参考になれば、お役に立てれば誠に幸いでございます。
完璧でなくても、行動を起こし、誰かのために何かをしようとしている生き方こそが、愛される態度です。
そのときもちろん、いちばん立派なのは行動する人より、そこで大らかな態度で見守る側なのですけれど、
まさに、私たち執事の館・実行委員会とってのお嬢様、旦那様であることは、申し上げるまでもない話です。
まだ至らないことばかりですのに、主(あるじ)に「謝り方」など偉そうなことを申しました。引き続き、
よいお仕えができるように尽力します。もし私どもが気付いていない落ち度がございましたら、柔らかく
ご指摘をください。すぐさま飛んでいって、お詫び致します。「謝り方」のお手本になりますでしょうか?
若いころ、迷惑をかけて謝れなかったお相手。電話帳のお名前、どうしても掛けられない。執務室、にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜、お嬢様、旦那様にご報告をいたします。
もし広報係のお仕えにご満足をいただけて、お気持ちに余裕があれば、下記の「労い」をご検討ください。
・きょうの電書鳩を優しく撫でる。(労いのお気持ちのみ)[ https://tinyurl.com/23kuojau ]
・きょうの電書鳩にお水をあげる。(スコーン1個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/2cmaynoc ]
・きょうの電書鳩にご飯をあげる。(スコーン3個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/2ylpd8t7 ]
2023年5月に「名古屋の本宅」を叶え、お嬢様、旦那様のお帰りをお待ちしております。ご予告は月1度。
これまでの経緯は、お便りの「バックナンバー」ほか、12年の「沿革」もお役に立てば幸いであります。
https://www.butlers-house.net/history
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