第1325号:満月の夜、本宅のキャンドル。
このお便りは、41908 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、ことし最後の満月の夜、長らく執事の館・実行委員会の蝋燭係が試作を重ねておりました
「本宅のキャンドル」にご用命を賜ります。古くから「主の手帳」にてお伺いしておりました28種類の
お色目にてご用意、そしてご自身の「主(あるじ)のID」とお生まれになった日の夜の月齢を刻みます。
■12月後半から、来年1月までの「名古屋の本宅」に、ご予告を賜っております。年内は23日のみです。
12月19日(金)ーーー, 20日(土)ーーー, 21日(日)ーーー, 22日(月)ーーー, 23日(火)ー★★
12月26日(金)ーーー, 27日(土)ーーー, 28日(日)ーーー, 29日(月)ーーー, 30日(火)ーーー
1月02日(金)ーーー, 3日(土)ー★ー, 4日(日)ーーー, 5日(月)★★★, 6日(火)★ー★
1月09日(金)★★★, 10日(土)ーーー, 11日(日)★ーー, 12日(月)★ー★, 13日(火)★ー★
★ ご帰宅の予告 … https://www.butlers-house.net/reservation2 (ご予告は「主の手帳/目録」にて)
私たち執事の館・実行委員会が、当初から「お屋敷」をつくることを目指し、使用人の素性も必要以上に
明かすことなく、ひたすらお嬢様、旦那様に驚きをもって喜ばれようとしてきたことはご存知のとおりです。
社会や家庭で、何かしらの役割を演じ、誰かの役に立たれるお嬢様、旦那様の居場所を作りたかったのです。
誰かに優しくある人、誰かに譲って生きる人、ご自身を後回しになさる人こそが幸せになるべきなのです。
そういう人に驚きをもって喜んでいただくにあたって、「主(あるじ)と使用人」という関係はたいへん
都合がようございました。ご家族でも、お友達でもなく、しかしあなたの幸せを心から願う立場にいます。
サプライズというのは、一方的な押し付けであってはいけません。私たちのお仕えは発想するだけでなく
前からお嬢様、旦那様に教えていただいている事柄があって初めて成り立ちます。それは利き手であったり、
食べ物の好き嫌い、ふだん聞かれる音楽、ざっくりとしたご職業…それらを尊重しつつお仕えしています。
お嬢様、旦那様の大事なものをお嬢様、旦那様と同じくらいか、それ以上に大事にする。私たち使用人一同は
その観点でもってお便りをして、お仕えをして、お届けをしております。最初から全て完璧だった訳では
ございませんけれども、少しずつ試して、失敗して、向上する過程をご覧いただき、こんにちに至ります。
また語り始めて名乗り忘れました。執事の館・実行委員会の広報係、松原(まつばら)が、今夜ご用命を
賜ることとなった「本宅のキャンドル」について、お嬢様、旦那様に謹んでご報告します。このお品だけは、
通常のお品とは異なる位置付けで、お月様が丸い3日間だけ承ります。締め切りは月曜日の夜9時10分。
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▼蝋燭係/極楽(ごくらく)
お嬢様、旦那様のお好きなお色目で、うつくしいキャンドルをお作りします。これに「主のID」を打刻し
ご自身がお生まれになった日の夜に浮かんでいた「月齢」も彫って、この世にひとつだけの蝋燭にします。
★ 本宅のキャンドル 随時発送分 990箱 [ https://tinyurl.com/zc4c5983 ]
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「本宅のキャンドル」の始まりは、「名古屋の本宅」の夕方から夜にかけ、ロウソクを灯す案にはじまり、
当初はお申し付けの品でなく、赤の広間に置くオブジェとして蝋燭係の極楽(ごくらく)が着手しました。
これを「お月様」のかたちにして、その日の月齢を溶かすことで、夜に月を浮かべるというアイデアです。
しかし月の満ち欠けを物理的に表現しますと、どうしても体積の違いが生じて、ロウソクとしての機能が
変わってしまいます。キャンドルの形状を変更することも検討しましたが、試作にてご覧いただいていた
満月のような形状にご支持を賜りまして、この見た目で全28色のご用意を整える方針を固めた次第です。
これが思いのほか大変でございました…いわゆるパラフィンワックスを溶かして、色粉を混ぜ、固めても
わずかな配合のバランス、用いる素材のその日の気温や湿度などで、まったく違うお月様になるのです…。
それはまるでお天気や、ひとの生き様のように、思い通りにいかないからこそ魅かれるのと似ていました。
お嬢様、旦那様のためにご用意を整えるからには、これまでお伺いしていた28色でする、という考え方は、
ことし夏から力を入れております「株式会社靴飾り」にも影響し、私たちのお仕えの幅を拡げております。
経験を通じて向上し、さらに驚きをもって喜ばれる糧となったことに、私たちは心から感謝しております。
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この度ご用意を整えます「本宅のキャンドル」は、その美しい形状のままお住まいのご別宅に飾られても、
心を穏やかにされたいとき灯されても、どちらも宜しゅうございます。通常、キャンドルは燃焼しますと、
ほぼ溶け切ることが多くございますが「本宅のキャンドル」は、左右に月が残るようなかたちとなります。
それを三日月に見立てることもできますが、私たち使用人一同は「方舟(はこぶね」と捉えておりまして、
お嬢様、旦那様のいのちを運び、広い海や、大きな空、ながい時間をどこまでもすすむ象徴と看做しました。
順調な流れもあれば、そうでない場面もございましょう。そのどちらも、私たちはお供したいと考えます。
「本宅の鍵」と同じように、ご自身の「主のID」を刻ませていただきます。そして、お生まれになった
あの日の夜、お空に浮かんでいたお月様の「月齢」を、数字と形状にて打ち込み、黒箱にお納め致します。
言ってしまえば色つきの蝋燭でございます。しかし、そこに意味を与えて、価値を見出したいと存じます。
冒頭から申し上げておりますように、私たちはキャンドルを作りたかったのではなくて、お嬢様、旦那様の
人生すべてを、喜怒哀楽を、紆余曲折を、挫折と栄光を、いまだ解決していない課題や不安、迷いさえも
ぜんぶ肯定したかったのです。それこそが「名古屋の本宅」でおかえりなさいませを申し上げる理由です。
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使用人がいてもいなくても、それほど困ることはないでしょう。この世界は昔よりずっと豊かに、便利に
なりましたし、なによりお嬢様、旦那様は聡明かつ優秀でいらっしゃいますから、うまくやっていけるはず。
だから私たち執事の館・実行委員会の使用人や、職人が慕っております。誰でもよい訳ではございません。
来年から「名古屋の本宅」にて灯し続ける「本宅のキャンドル」、お住まいのご別宅に置かせてください。
背丈はスコーン3個ぶん、これを使用人の存在に見立てることもできますし、思い入れのあるお色目にて
彩らせていただくこともできます。ただ美味しそうに見えても、齧られることだけはございませんように!
すでにお月様は夜空にございますから、このお品は、このお便りを差し上げた時点でご用命を賜る準備を
整えております。ただ、お空にうかぶお月様が欠け始める月曜日の夜に締め切りますので、それまでには、
ご意向をお伺いしとうございます。まずは「本宅のキャンドル」のお迎えをなさるか、お聞かせください。
★ 本宅のキャンドル 随時発送分 990箱 [ https://tinyurl.com/zc4c5983 ]
28のお色目につきましては、後ほどお尋ねに上がります。もし複数のお色目に価値を見出されましたら、
2つ、3つにしていただいても結構です。(当初は1つ、としておりましたが改めることに致しました。)
ただお納めする時期は離れる可能性がありますことをご了承ください。必ず、すべてをご用意いたします。
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ことし春から、きょうご用命を賜りますまで、半年以上の月日を要しました。長らくお待たせをしたこと、
とちゅう何度かお尋ねしたこと、気長に付き合い、お見守りをくださったお嬢様、旦那様には、改めまして
お礼を申し上げます。ありがとうございました。こんや、とくべつなお品として謹んでご用意いたします。
今すぐにご用命を賜ることができますが、また後ほどお声がけをいたします。もう一つだけお伝えしたい
事柄がございまして、別のお手紙としてお届けいたします。お気持ちに余裕あれば、ご一読くださいませ。
いつも良くしてくださいまして、本当にありがとうございます。今年も残りわずか、宜しくお願いします。
ここ数日で冷え込みが増しました。いつもの癖で、寒さや痛みを辛抱なさらずに、ご自愛をくださいませ。
美しく揺れるキャンドルの炎。溢れる雫。夜のはじまり、夜のおわり、繰り返す。名古屋の執務室、にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜、お嬢様、旦那様にご報告をいたします。
もし広報係のお仕えにご満足をいただけて、お気持ちに余裕があれば、下記の「労い」をご検討ください。
・きょうの電書鳩を優しく撫でる。(労いのお気持ちのみ)[ https://tinyurl.com/ymeykmrv ]
・きょうの電書鳩にお水をあげる。(スコーン1個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/52fmk7xx ]
・きょうの電書鳩にご飯をあげる。(スコーン3個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/yh68jbnn ]
2023年5月に「名古屋の本宅」を叶え、お嬢様、旦那様のお帰りをお待ちしております。ご予告は月1度。
これまでの経緯は、お便りの「バックナンバー」ほか、12年の「沿革」もお役に立てば幸いであります。
https://www.butlers-house.net/history
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